『月食』と聞くと、特別なイベントでなかなか見られないし、観測も難しいのではと感じている方もいるのでは?実は肉眼でも見ることができて、月が見える場所であれば、お家の窓からでも見られるのですよ。
しかも、日本でも毎年のように月食は見ることができるのです!そんな月食の観察に挑戦してみませんか?
目次
月食とは
月が地球の影の中に入ってしまい、欠けて見える現象が『月食』です。月は太陽の光を反射して輝いているため、地球の影に入った部分は太陽の光が当たらなくなって暗くなり、月は欠けて見えるのです。太陽と地球と月が一直線に並んだ、満月の時に起こるのですが、太陽の通り道に対して月の通り道が約5度傾いているので、毎回満月のたびに観られるわけではありません。
皆既月食
月全体が地球の影に入ってしまい、暗くなる現象を『皆既月食』と言います。少しずつ月が欠けていき、月全体を覆ってしまいます。月が完全に隠れると見えなくなるわけではなく、赤黒く見えます。
部分月食
月の一部だけ地球の影に入って暗くなります。
半影月食
地球の影には2種類あって、月から地球を見たときに太陽の一部が地球にかくれて見えている状態のときにできる薄暗い影のことを『半影』と言います。この半影に月が隠れる現象が『半影月食』です。肉眼では少し見えづらいのですが、写真で撮ると月の一部が欠けていることがわかりやすいです。
観察前にやること
いつ観られるのか確認する
月食が観察できるのは満月の夜になりますが、毎回観られるわけではないので、いつどのような月食が起こるのか確認しましょう。本格的に様々な天体現象を観測される方は本屋で「天文年鑑」を購入しても良いのですが、インターネットでも確認できますので、月のはじめなどに天文現象を案内しているサイトをチェックするのがおススメです。
私がよく確認するのはAstroArtsの「星空ガイド」です。
どの方角で観られるのか確認する
何時から何時ごろにどの方角に月があるときに観られるのかを確認します。時間帯によっては自室の窓やベランダからは建物に隠れて見えない場合もありますので、どこで観察するのがベストかチェックしておきましょう。
観察のやり方
月食はただ眺めているだけでも十分楽しめるのですが、皆既月食の場合ですと、月が欠け始めてからもとの満月に戻るまで3時間以上かかることもありますので、様々な方法で観察してみると楽しいですよ♪
肉眼で見る
皆既月食や部分月食では肉眼でも十分欠けているのがわかります。月の形や色の変化をスケッチしながら見るなんてのも乙ですよね。
双眼鏡や望遠鏡で見る
双眼鏡や望遠鏡を使って拡大して観察すると、地球の影がクレーターを横切っていく様子などを観察できます。倍率が大きいと月全体が見えなくなってしまいますので、倍率の低いもので観てみましょう。
写真を撮る
できれば三脚に乗せて、なるべく焦点距離の長い望遠レンズを付けたカメラで撮影した方がきれいに撮影できると思いますが、スマホのカメラでも撮影は可能です。露出をオートにすると白くうつってしまうので、アンダー気味(ISO400程度)に設定するのがおススメですよ。
動画を撮る
動画撮影する場合、月食はずーっと撮影していてもなかなか大きな変化がないため、10分おきくらいに細切れで撮影して変化が分かるようにするのが良いと思います。
月食の見どころ
月食中は月の色合いが変化していきます。月が欠けていくにつれて赤みを帯びていき、皆既中は赤銅色になり、再び元の色に戻っていくのですが、実際に見てみるともっと多彩に変化していく様子が見られます。そのような変化も楽しんで観察してみてほしいです。
また、外に出て観察する場合には、こちらの記事も見て服装などを準備したうえで注意して観察してくださいね。
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