冬の星座の豆知識~オリオン座の天敵・沖縄のお酒・1番目と2番目に明るい星・すばる~

星座にまつわる話
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1等星の多い冬の夜空は、
きらびやかで見ていて楽しいです。

全天で最も明るい一等星の「シリウス」
2番目に明るい「カノープス」
理科の授業でおなじみの「オリオン座」に「冬の大三角」
歌でも有名な「すばる」

わかりやすい星や星座がたくさんあります。
そんな冬の星座に関する豆知識をご紹介します。


見どころ満載オリオン座

小中学校の理科の授業でならう星座としておなじみの「オリオン座」
リボンのような覚えやすい形をしています。
冬の夜空を見上げると、
真ん中に並ぶ三ツ星が特徴的なので
簡単に見つけることができるのではないでしょうか。

オリオン座は見つけやすいだけでなく、
その形を構成する星々には見どころが詰まっています。

Youtubeでもご紹介しています!

オリオンのベルト「三ツ星」

オリオン座の真ん中には等間隔に並ぶ3つの2等星があります。

一般的にオリオン座の「三ツ星」と呼ばれている
オリオンのベルト部分にあたる青白い星々です。

この三ツ星は沖縄県民にはなじみのあるもの
トレードマークにもなっています。
それについては後ほどくわしくご紹介しますね!

三ツ星の下には「小三ツ星」

横に並ぶ三ツ星は知っている方が多いと思いますが、
実はさらに三ツ星があるのをご存じでしょうか。

三ツ星の下(南)のほうに、
暗めの星が縦に3つ並んでいる「小三ツ星」があるのです。

しかも、よーく見てみると
それぞれの小三ツ星は、
2つの星が並んでいるんですよ。
これが見えると、
空気が澄んでいるんだなぁ
私の視力も衰えていないなぁ
なんて思ったりします。

4つの星雲「オリオン大星雲」「M43」「馬頭星雲」「M78」

オリオン座にはなんと4つの星雲があります。

肉眼でも見られる「オリオン大星雲」

肉眼でもぼんやりと確認することができる
「オリオン大星雲(M42)」
天文ファンなら知っている人が多いでしょう。
小三ツ星の真ん中に見られるぼやっとしたものがそうです。
双眼鏡や入門的な望遠鏡でも
美しい蝶が羽を広げたような形
楽しむことができます。

散光星雲「M43」

オリオン大星雲のすぐ上(北)には
散光星雲の「M43」があります。
M43とオリオン大星雲を組み合わせて、
鳥が翼を広げたような形に例えられることもあります

特徴的な形の「馬頭星雲」

三ツ星のいちばん左(東)の星の下には
「馬頭星雲(IC434)」があります。
その名前の通り馬の頭の形に見える星雲です。
暗いので望遠鏡で見るのは難しく、
写真でないと姿をとらえにくいです。

ウルトラマンの故郷「M78」

4つ目は「M78」です。
この名前を聞いてピーンときた方もいるのでは?
ウルトラマンの生まれ故郷として知られていますね。
条件が良ければ、望遠鏡で見ることができる星雲です。

2つの1等星

オリオン座は三ツ星を挟んで対角線上に2つの1等星を有しています。
左上にあるのが赤い星の「ベテルギウス」
右下にあるのが青い星の「リゲル」です。

老人星「ベテルギウス」

ベテルギウスはもうすぐ星の寿命が終わり、
超新星爆発が起こるのではないかと言われています。

太陽の500倍もの大きさの星で、
膨らんだり縮んだりしながら明るさが変わる変光星です。

太陽からおよそ640光年離れているため、
今見えている光は640年前のベテルギウスが発した光なのです。

もしかしたらベテルギウスはすでに
存在していない可能性もあるかもしれませんね。

オジー自慢のオリオンビール

オリオンのベルト部分にあたる三ツ星は
沖縄のビールメーカー「オリオンビール」のマークとしても
うちなーんちゅとしてはなじみ深いです。

「オリオン」は公募で決まった名前で、

オリオン座は南の星であり沖縄のイメージにマッチしていること、
また星は人々の夢やあこがれを象徴すること、
さらに当時沖縄を統治していた米軍の最高司令官の象徴が
“スリースター”であったことなどが選定の理由

引用元:オリオンビールのあゆみ

なのだそうですよ。


CMソングのBIGIN「オジー自慢のオリオンビール」を聞くと
三ツ星のオリオンビールが連想されて
わくわくしちゃいます

三ツ星かざして高々と
ビールに託したウチナーの
夢と飲むから美味しいさ
オジー自慢のオリオンビール♪



オリオン座の天敵「さそり座」

オリオン座にまつわる神話はいくつかありますが、
中でも星座の位置に関するお話をご紹介します。

海の神ポセイドンの息子であるオリオンは、
体が大きくて腕の良い狩人でした。

オリオンは調子にのって力自慢をするようになり、
「どうもうなライオンやクマでも、自分にはかなわない」
と言うようになったのです。

それを聞いた神々は、
誰のおかげで獲物をとることができているのかと
怒ってしまいました。
そして、毒サソリをオリオンにけしかけたのです。

サソリはオリオンの足元に忍び寄って、
チクリと毒針をさしました。
オリオンは毒がまわって息絶えたそうです。

サソリはその功績で空に昇って星座になりました。
同じく星座になったオリオンは
今でもサソリを避けるために、
さそり座が空にあるときには姿をあらわさず、
さそり座が沈むと空にのぼってくるのです。

1番目と2番目に明るい恒星が見られる

明るい恒星ナンバー1「シリウス」

1等星の多い冬の夜空☆
中でもひときわ輝いている星が目につくと思います。
おおいぬ座の1等星「シリウス」です。

「シリウス」は太陽系をのぞいた1番明るい星ナンバー1です。
太陽の倍ほどの大きさで、その明るさは-1.46等級になります。

冬の大三角の1つでもあります。

日本ではなかなか見られないナンバー2「カノープス」

実は冬には明るさナンバー2の星もみることができます。
りゅうこつ座の「カノープス」です。
高度が低いため、日本の多くの地域ではなかなか見ることができません。

ですが、南の島沖縄では最も高く上る(南中)の時間であれば、
見ることができる可能性が高いです。

沖縄とカノープスに関する詳しい話はこちらの記事をご覧くださいね。

「冬の大三角」の覚え方

冬の大三角は、
オリオン座の赤い1等星「ベテルギウス」
1番明るい恒星のおおいぬ座の「シリウス」
そしてこいぬ座の1等星「プロキオン」
この3つの星が作る三角形のことです。

この星々を覚える語呂合わせがあります。
「冬にプロはシらベテル」
「プロキオン」「シリウス」「ベテルギウス」の順に並んでいます。

そして、見つけ方ですが、
まずはオリオン座を見つけましょう
その左上にある赤い「ベテルギウス」を見つけられれば、
東の位置に「プロキオン」
南の位置に「シリウス」
も見つけることができると思いますよ。

夏の大三角に比べれば、
容易に見つけられると思いますので、
夜空から探してみてくださいね!

日本人になじみの深い「すばる」ことプレアデス星団

冬の星で忘れてはならない存在に「すばる」があります。
日本人にはなじみのある名前ですよね。

自動車のメーカー名にもなっていて、そのロゴは『六連星』マークです。
谷村新司さんの有名な歌でもある「すばる」
その昔、清少納言の枕草子の中でも
「星は、すばる・・・」と詠まれています。

これほど日本人に縁のある「すばる」を、
夜空で見られたことはありますか?

オリオン座の左上(北西)のあたりに
肉眼でも5~7個クエスチョンマークのように並んだ
星の集まりが見られると思います。
こちらが「すばる」です。

「すばる」は日本の名前で、
洋名は「プレアデス星団」と言います。

すばるの肉眼で見える星の数で
私はよく視力検査をしています。
6個以上みられたら異常なし!
という勝手な基準です。

沖縄で親しまれる「むりぶし」「むりかぶし」

「すばる」は沖縄でも昔から親しまれている星です。
星が集まっているので「群星」と書いて、
「むりぶし」「むりかぶし」と呼ばれています。

沖縄民謡の「てぃんさぐぬ花」でも歌い継がれています

てぃんぬむりぶしや
ゆみばゆまりしが
うやぬゆしぐとぅや
ゆみやならん

<意味>
天のむりぶし(群星)は
数えようと思えば数えられるけれど
親の教えは
数えられないほどある

ちなみに
ハワイ島にある国立天文台の観測所には「すばる」望遠鏡があります。
石垣島の天文台にあるのは「むりかぶし」望遠鏡です。
同じ星から名前が付けられるほど、
日本で愛させている星なのです。

まとめ

冬の星座は明るくわかりやすいです。
天体観測の初心者でも見つけやすい星や
双眼鏡や望遠鏡で見つけるのも楽しい星団や星雲などがあります。

学校の授業でならう星も多く出てきますので、
ぜひ親子で豆知識などを語りながら天体観測してみてくださいね♪
お子さんと星空観察される場合には
図鑑があるとより楽しめますよ!


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